(前回の話 K1/2 twin rings )
アッセイオフィスはジュエリーに地金の純度承認の"ホールマーク"を刻印する英国政府公認の独立機関です。
ホールマークは1300年に遡り、英国王エドワード一世が純銀の基準比率92.5%(スターリングシルバー925)を制定したことに始まります。当時、試金され承認されたアイテムには豹頭の刻印が授けられ、純度の証となりました。そして、1327年、エドワード三世の勅許によりゴールドスミスカンパニーがアッセイオフィスとして機能しています。
ホールマークは、通常5種類の刻印で構成されます。
製作者、地金の種類、地金の比率、担当のアッセイオフィス、刻印年がわかります。
英国のアッセイオフィスは四都市にあり、それぞれのマークがあります。ロンドンが豹頭、バーミンガムは碇、シェフィールドはヨークシャー・ローズ、エディンバラが城塞。上の刻印にも豹の顔があるので、ロンドンのアッセイオフィスで試金、刻印されたことがわかります。
ホールマークは、英国政府によるいわゆる"お墨付き"です。トレードマークやブランドロゴと混同されたり、また、925とだけ打たれたシルバーなども見受けられますが、これらはホールマークではありませんのでご注意を。
今回のオーダー品は、9カラットのイエローゴールドのツインリング。試金テストの後に二本のリングそれぞれに刻印が施され、フィッシャーの元に戻ってきました。(続く)
(次の話 9 Carat Gold Rings)